生命保険

住宅ローンと持病と保険

住宅ローンにおける万一時の返済をサポートする「団体信用生命保険」について考えてみます。

団体信用生命保険

民間金融機関の住宅ローンを利用する場合、原則「団体信用生命保険(以下団信)」への加入が義務付けられています。

万が一ローン契約者が亡くなられたり高度障害状態になったとき、住宅ローン元金残高相当額の保険金が支払われ、住宅ローンの返済に充当されます。

 

保険料は金融機関が負担しますが、契約者が追加の保険料を負担(実際にはローン金利に上乗せ)することにより、「三大疾病特約」「八大疾病特約」といった疾病(働けない)に備えた保障を付加できるものもあります。

 

持病があると住宅ローンは借りられない!?

団信も「保険」である以上、加入には健康状態等に関する「告知」が必要になります。

住宅ローン利用者のボリュームゾーンは20代後半から40代の比較的若い世代ですが「まさか団信で引っ掛かり住宅ローンが組めないなんて…」ということも一定数はあります。

 

となると…持病があって保険に入れない方は住宅ローンが利用できないのでしょうか?

 

ワイド団信というものがある

団信には引受範囲を拡大した「ワイド団信」というものがあり、持病がある方でも加入・住宅ローンの利用ができる可能性があります。

 

注意点として…

 ①必ず加入できるということではない

 ②取扱金融機関が限られている

 ③金利が上乗せになる(0.3%前後)

といったところが挙げられますが、持病があっても住宅ローンを利用できる可能性があるので、ワイド団信の取り扱いがある金融機関を探し相談してみてはいかがでしょうか。

 

【フラット35】という選択肢もある

ワイド団信でも保険加入が難しい場合【フラット35】という選択肢もあります。

 

【フラット35】は独立行政法人住宅金融支援機構が民間の金融機関と提携し提供している全期間金利固定型の住宅ローンです。

【フラット35】の返済には「新機構団体信用生命保険」が組み込まれており、金利が0.2%上乗せされています。

 

この【フラット35】では「新機構団信」への加入は任意とされているため、持病があって民間金融機関を利用できない方は【フラット35】「新機構団信無し」という選択が可能です。

(新機構団信無しの場合、金利が▲0.2%になる)

 

最後に

持病があるため新機構団信無しの【フラット35】を選択をしたが、どうしても死亡時の保障が欲しい…という場合、一般の生命保険で「引受基準緩和型」の商品に加入するという選択肢もあります。

 

ワイド団信は「告知された内容を引受基準を拡げて審査している」ため申込時点では加入可否がわからないのに対し、一般の引受基準緩和型保険商品は「告知項目自体を限定し、該当する項目が無ければ加入できる」ものであるため、加入可否の目安がわかりやすい面があります。

持病があるからとあきらめず、一度ご相談されることをおすすめします。

 

西川 智
地元の皆様に価値ある保険を提供し、ご家族が安心して暮らしていけるようお手伝いさせていただきます。 また、ハウスメーカーでの営業経験から住宅取得のためのライフプランや保険を含めた家計の見直し等もできますのでぜひご相談ください!
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